「地下水余話」バックナンバー(2010年)

火星の地下水

火星での生命の痕跡を発見するカギは地下水のようです。ナショナルジオグラフィックニュースに掲載されていました。是非ご覧ください。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20101104003&expand&source=gnews

執筆担当:しん 情報掲載日: 2010/12/15(水)

地下水発電(トンネル湧水による発電)

以前読んだ本に地下水発電の話があり、面白い利用の方法と思っていたところ、中日本高速道路会社(NEXCO中日本)によると、東海北陸自動車道飛騨トンネルの大野郡白川村側の坑口付近で、トンネル湧水(地下水)を活用した小規模な水力発電を行うとのこと。
これまでは、トンネル湧水の大部分は,坑口から河川に放流していたが,発電に有効利用してトンネル内の照明に使用される。発電は坑口取水水槽から10メートルの高低差を利用し水車発電機によって、50kw/hの発電量が見込まれ、これはトンネルで使用する照明用電力の約30%に相当し、年間約400万円の経費削減となり、年間195tのCO2の削減ができるとのこと。また、設置費用は約30年間で回収される見通しのようである。(2010/9/18 NEXCO中日本発表)

執筆担当:五藤 情報掲載日: 2010/12/06(月)

水に関する記事の紹介(ミツカン水の文化センター)

以前にも紹介しましたが、『ミツカン水の文化センター』では『機関誌:水の文化』をHPで公開しています。今回は「アクアツーリズム 水 環考」と題して、水郷として有名な熊本市や小金井市の地下水に関する記事が掲載されています。その他、バックナンバーにも気になる記事が多数あるので、ぜひ読んでみてください。【ミツカン水の文化センターHPより】

執筆担当:お 情報掲載日: 2010/08/18(水)

みずのがっこう

川崎駅直結の商業施設『ラゾーナ川崎』で水と親しむためのイベント【みずのがっこう】を明日(15日)まで開催しています。水に関するクイズや水紋画を描く企画等があり、子供の自由研究の題材としてもぴったりなのではないでしょうか。参加費は無料なので、近くに立ち寄ったらぜひ参加してみてください。【ラゾーナ川崎プラザHPから】

執筆担当:お 情報掲載日: 2010/08/14(土)

浅草 浅草寺で手押しポンプ

浅草にある浅草寺で手押しポンプを発見しました。水が冷たかったです。もしかして地下水でしょうか? こんな風景が下町にありました。大切にしたい日本の文化です。

ちなみに、写真の上の方の屋根は大営繕中の浅草寺本堂の屋根です。平成22年(2010年)11月末までの約2年間、工事しているそうです。

執筆担当:しん 情報掲載日: 2010/07/26(月)

港区で上総掘り

東京都港区立東町小学校の校庭で上総掘りによる井戸掘りを行っています。6月4日から掘削をはじめ1カ月で約7mを掘ったそうです。7月20日にはポンプを取りつけて出水式を予定しています。
上総掘りについてはブルーバックス「地下水の科学」でも取り上げましたが、実物を見るのは初めてです。井戸掘りの装置は井戸完成後も残しておくそうです。

執筆担当:の 情報掲載日: 2010/07/12(月)

湧水保全・復活ガイドラインの公表(環境省)

自治体・NPO等による湧水の保全・復活を促進させることを目的に環境省が「湧水保全・復活ガイドライン」をとりまとめたそうです。詳しくは環境省HPからどうぞ。ちなみに参考文献として、当委員会の著書「地下水の科学」が紹介されています。【環境省HP 報道発表資料,2010/6/14より】

執筆担当:お 情報掲載日: 2010/06/16(水)

日本唯一の温泉酒(群馬県・四万温泉)

群馬県・中之条町といえば温泉を思い浮かべるが、そのうちの一つ【四万温泉】では源泉で酒を仕込んだ『温泉酒・温泉壱號(いちごう)』が観光客の間で話題を呼んでいる。「四万にはこの土地ならではの名産がなかった。だから自分たちでお客さんを呼び込める商品を作りたかった」と話すのは『温泉壱號(いちごう)』を販売する「わしの屋酒店」店主の山田博史さん。懇意の蔵元と試行錯誤の末、2005年に完成した。「四万温泉全体が盛り上がってほしい」との思いから、発売当初からインターネット等による販売は行わず、店頭のみでの販売となっている。気になる味の方は「すっきりとした辛口で、常温で飲むと四万温泉特有の塩味が味わえる」とのこと。四万温泉に立ち寄る機会があれば、温泉だけでなく日本唯一の温泉酒もぜひ味わってみてください。【毎日新聞,2010/6/13 より】

執筆担当:お 情報掲載日: 2010/06/15(火)

ブラジル アマゾンの巨大帯水層

ブラジルの学術調査(パラ連邦大 アンドレ・ドゥアルテ教授らの調査)によると、アマゾン川流域には日本の面積の約1.2倍の44万平方キロで、平均深さ400~500mの巨大な帯水層(地下水を含んだ地層)が広がり、水量は8万6400立方キロであることが明らかになり、今後は、政府の支援でボーリング調査などが行われ、今後5年で帯水層の規模が正確に測定されるとのこと。(出典:H22.6.4のフジサンケイビジネスアイ)

執筆担当:五藤 情報掲載日: 2010/06/04(金)

深刻な水道離れ

水道離れが深刻化し、地下水利用が増大するケースが増えているという。地下水は水道水よりも安価であることや、災害用水としても利用可能なことから、特に水使用量の多い病院や商業施設等の大口利用者で顕著に見られる。民間企業ではこういったケースに注目し、新たな「地下水ビジネス」を開拓している一方、水道事業者側ではいかに水道離れを防ぐか頭を抱えている状況だ。前橋市(群馬県)や宇都宮市(栃木県)では、大口利用を優遇する料金体系を導入。一定量を超えると単価が下がる仕組みを取り入れたところ、一定の効果が得られているという。今後の動向に注目したいところだ。【読売新聞,2010/5/23 より】

執筆担当:お 情報掲載日: 2010/05/24(月)

化石水の枯渇問題に警鐘!

オックスフォード大学の水文地質学者M.エドマインド氏はアフリカ・リビアの化石水の枯渇問題を例にあげて、「限られた地下資源を消耗している点では石炭や石油と同じだ」、「掘り尽くせばそれで終わりとなる」、と警鐘を鳴らしています。 2010年5月7日のナショナルジオグラフィックニュース(URL参照)に記事が紹介されています。 

執筆担当:(て) 情報掲載日: 2010/05/08(土)

東京駅の地下水で立会川を浄化

先日TVを見ていたら、立会川の川の水は東京駅で湧出する地下水を導水してきて流しているということを知りました。2002年までは川の水は汚れていましたが、導水後はきれいに蘇ったようです。詳しいことはWEBに色々掲載されていますので、ご覧下さい。

筆担当:しん 情報掲載日: 2010/04/20(火)

地球の水が危ない(ナショジオ4月号)

ナショナルジオグラフィックの日本版4月号は水資源の特集です。20億人(世界の人口の約1/3)がチベット高原の雪解け水に依存しており、その氷河の消失スピードが地球温暖化の影響で年々増加していること、北米の穀倉地帯の地下水利用のことなど興味深い内容です。一部はナショジオのウエブでも閲覧できます。

執筆担当:の 情報掲載日: 2010/04/19(月)

アジアの地下環境

地下水学会員 谷口真人氏が「アジアの地下環境」を執筆されました(学報社)。モンスーン地域は地下水循環が活発で、適切な管理を行えば持続的な地下水利用が可能です。地球環境問題を、地上と地下、海と陸、という2つの境界を跨ぐ水・熱・物質の輸送と、人間活動が自然に与える影響とを総合的に取り扱っています。

執筆担当:しん 情報掲載日: 2010/04/07(水)

水源林の保護

地下水の涵養にとって水源林は非常に重要です。東京財団が水源林の危機シリーズをHPにアップしています。一度読んでみてください。

以下 http://www.tkfd.or.jp/topics/detail.php?id=179の抜粋です。
日本の山林売買が加速していることをご存じですか。山間部に相当する地域の土地取引は過去10年で倍増しています。水源となる森林(水源林)は、国の重要なインフラといえますが、現状では売買の実態は掴みにくいのが実情です。
日本では国土の地籍調査が48%しか完了しておらず、所有権の移動も十分把握されていません。とくに山林は秀吉の太閤検地でも地籍が正確に把握されず、未だ6割は地籍調査が未了です。国土利用計画法に基づく売買届出データもどこまで実態をカバーしているか不明です。
一方で、日本の土地の私的所有権は極めて強く、欧米では土地の最終処分権や優先的領有権を政府が明確に持つのに対し、我が国では何人(なんぴと)であれ、ひとたび土地を所有してしまえば、本人の同意なしに所有権を移転することは極めて困難です。安全保障面等への配慮から森や水など国土資源に関する経済行為を直接的に規制する法律もありません。
林業低迷やグローバルな資源争奪戦を背景に、このまま山林売買が進行すれば、持ち主がはっきりしない山林が増え、水源林や生態系の機能が失われたり、住民の安全・安心が脅かされるような問題が起きる可能性もあります。しかし、現行制度下では、国や自治体が直ちに対処することは困難です。

このほど東京財団では、水源林をはじめとする国土資源に関する重要論点を「グローバル化する国土資源(土・緑・水)と土地制度の盲点~日本の水源林の危機 II」にまとめ、早急に打つべき手立てについて提言しました。

執筆担当:今村 情報掲載日: 2010/03/31(水)

日立製作所の中央研究所

武蔵野の雑木林の面影が残る研究所内の庭園が今年も一般開放されます。もちろん湧水も数か所湧いています。お花見がてら訪れてはいかがでしょうか。とても素敵なて庭園ですよ。

一般開放日2010年4月4日(日) 10:00-14:30

詳しくは上のタイトルをクリックして、HPをご覧ください。

執筆担当:の 情報掲載日: 2010/03/30(火)

国土交通省が土壌汚染関連情報のデータベースを公開

国土交通省の検討会が25日、地質の自然的原因による濃度分布や地下水の水質、工場などの土地利用履歴や土壌汚染対策法の指定区域などの土壌・地下水汚染等に関連する情報について全国的なデータベースを集約、今秋にも公開する方針をまとめた。行政等が既に蓄積した情報を整理・集約することで、土地取引などの関係者が、土壌汚染の有無や履歴などを予測しやすくし、取引のリスク軽減と円滑化を図るというもの。(共同通信から抜粋)

執筆担当:し 情報掲載日: 2010/03/29(月)

富士五湖の水わき水でない?

朝日新聞3月16日の夕刊一面によると、山梨県環境科学研究所の輿水さん達が湖の水とわき水に含まれるバナジウム分析を行った結果、水質に明らかな相違が見られたとのことです。今までは、富士五湖の水は、富士山の伏流水が水源との通説でした。しかし、この結果はこれを覆し、富士五湖の水は、ほとんどが地表を流れてきた雨水や雪解け水とのことです。輿水さんは、富士山周辺のバナジウム濃度測定をはじめ、多くの研究をされており、日本地下水学会誌や講演会でも発表をいただいています。

執筆担当:ま 情報掲載日: 2010/03/18(木)

3月12日『地下水は誰のものか』が放送されます

3月12日(金)19:30~19:55 NHK総合で放送されている「特報首都圏」という番組で地下水が取り上げられます。題目は『地下水は誰のものか』(仮題)。土地所有者が自由に地下水を汲み上げられる地域がある一方で、自治体によっては地下水の揚水規制を条例化しつつある現状。また、上水道に地下水を利用する自治体では地下水保全活動が推進されつつあります。これらを紹介して、地下水が誰のものなのかを考えていくとのこと。是非ご覧ください。[出典:NHK番組紹介ページ]

執筆担当:しん 情報掲載日: 2010/03/09(火)

今日新発売のペットボトルお茶に地下水が使われています

ポーラが今日3/2新発売した緑茶「恵美茶」(めぐみちゃ)は、水に拘り、群馬県棒名山系の地下水を精製して使用しているとのこと。地下約200mの深さから地下水を採取しているようです。ペットボトル飲料にもミネラルウォーターや地下水を使ったお茶などがあり、地下水との親しみがわ(湧)きますね。[健康美容EXPニュースhttp://news.e-expo.net/release/2010/02/post-152.html]

執筆担当:しん 情報掲載日: 2010/03/01(月)

子どもたちに地下水学習を

◆地球環境問題に関する情報がマスメディアやインターネットを通して飛び交っており、これに呼応するように、全国各地で環境学習や、環境を守る取り組みが世代を超えて活発に行われています。◆特に、子どもたちを対象にした環境学習プログラムは、各学校の授業だけでなく、自治体やNPO団体が支援をして動いています。全国規模の組織も、加盟団体約3600、会員数178,000人の環境省「こどもエコクラブ」をはじめ、国交省の「水辺の楽校プロジェクト」、「子ども水辺サポートセンター」、などいくつもあります。◆しかし、水環境学習といっても、多くが河川を対象にしています。湧水や地下水を対象にした活動としては、これまで、秋田県などで希少魚を守る中学生の活動や沖縄宮古島の地下水の窒素汚染の浄化活動など、ごく一部で知られているだけです。◆地下水は河川水と異なり直接目でみることはできません。大人でも井戸水は地下に大きな空洞があって、そこに貯まった水をポンプでくみ上げていると考えている人がたくさんいます。◆未来を担う子どもたちに、貴重な水資源であり、身近な生活用水である地下水の正しい知識や役割を、湧水を糸口に、あるいは河川などと対比させて教えることは、法人化された日本地下水学会の大きな社会的な責務の一つになると思います。市民コミュニケーション委員会が中心になり、全国で水環境学習に取り組んでいる自治体やNPO団体の指導者に積極的に働きかけを行って、支援の輪を拡げてはどうでしょうか。

執筆担当:(て) 情報掲載日: 2010/02/25(木)

雪の中の湧水

今年のお正月に仙台の奥地(定義)に採水にゆきました。山形県との県境を成す,船形山の南側山麓に位置するこの場所に,「長名水」という湧水があります。積雪の多い地域で,この日も粉雪が舞い,気温は0℃を下回っていましたが,湧水の水温は約12℃ほどで手で触れると温かく感じました。夏でも水温はほとんど変わりません。気温との関係で,夏に冷たく,冬に温かく感じることを,まさに実感できる場所の一つです。

執筆担当:薮崎 情報掲載日: 2010/02/23(火)


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