地下水中のケイ素(Si)の量はどのような要因と関連がありますか? 地域による差はありますか?

地下水や河川水など天然水に含まれるケイ素(Si)の存在状態は非常に複雑で、イオン、コロイド、分子状態などさまざまな形で存在します。

一般的な水質分析では、シリカ、溶存ケイ酸などと呼ばれるイオン状態のケイ素を比色法で測定し、公定法にも採用されています。濃度の表示方法も、Si濃度で表示することは稀であり、一般的にはSiO2(シリカ)と慣習的に表示します。

降水(雨や雪)にはシリカはほぼ含まれていません。地下水、河川水に含まれるシリカは、地中で土壌や砂れきと接触して鉱物を構成するケイ酸塩が溶け出したものです。ケイ酸塩は、花こう岩に代表される火成岩に多く含まれる一方、ケイ酸塩の含有量が少ない石灰岩地帯の地下水はシリカ濃度が低いのが一般的です。シリカ濃度を左右する要因は、接触する土壌、砂れきの岩質です。濃度を決める要因は接触時間です。新しい地下水はシリカ濃度は低く、一方、沖積平野の地下水では接触時間が数10年にも及ぶ古い地下水もあり、シリカ濃度は高くなります。また、地下水とは直接関係ありませんが、深部から湧出する温泉水のシリカ濃度は通常の地下水と比較すると高く、泉温が高くなるほど、pHがアルカリ性になるほどシリカ濃度は上昇します。

最後に、一般的な地下水のシリカ(SiO2)の濃度は、10~30mg/Lの範囲で、地域差は特にありません。同じ地域の地下水でもシリカ濃度によって、帯水層の違い、流動方向などを明らかにする情報が得られます。また、シリカはカルシウムと同じようにスケール付着の原因物質です。

 

 

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